うさたんの投資ブログ

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決算分析【ニーズウェル/2024年2Q決算】(決算日:2024/5/9)

 

こんにちは!うさたんです♪

 

ニーズウェルの2024年9月期_第2四半期決算が発表されました。


本記事では、ニーズウェルの2Q決算を分析し、私が感じたことについてご紹介します。

 

皆様の投資判断の参考になりましたら、とても嬉しいです(*^^)v

 

★ニーズウェルの公式HPはこちらです

www.needswell.com

 

★ニーズウェルについての過去記事

usausa-toushi.com

 

★2024/5/13追記: 株式分割を実施(1:2)

 

 

 

 

 

 

ニーズウェルの財務諸表

 

 

会社業績が好調

※単位:百万円

  23年2Q 24年2Q 増減率
売上高 4,180 4,826 +15.45%
原価 3,164 3,686 +16.5%
売上総利益 1,016 1,139 +12.11%
販管費 442 442 0%
営業利益 573 697 +21.64%
経常利益 586 711 +21.33%
税引前当期純利益 587 711 +21.12%
四半期純利益 394 511 +29.7%

 

売上から四半期純利益まで、全て増益になりました。1Qから引き続き、絶好調です。

 

株主として一安心だよ~☆

 

利益の源泉である売上高は、前年同月と比較すると15.45%上昇しました。それに伴い、売上総利益は、原価が16.5%上昇しましたが、12%も上昇しました。

 

販管費は前年度と同じ4.4億円です。販管費が低く抑えられているため、営業利益は前年度よりも21.64%%上昇し、最終利益の四半期純利益も前年同月より29.7%上昇しました。

 

これだけ売上高が高いことから、ニーズウェルの販売戦略が成功しており、サービスのニーズがとても高いことが伺えます。

 

好業績の理由

 

各利益が上昇した理由について、ざっくり見てみましょう。

 

1.マイグレーション開発が堅調

売上高が上がった理由として、ニアショア拠点*1を活用したマイグレーション開発*2の需要増加があります。

 

マイグレーション開発には、機器によって複雑な知識が求められるため、高度な技術が必要です。そのため、今後需要が更に見込めると思います。

 

ポイント!ニアショア拠点を活用したマイグレーション開発とは?

ニーズウェルはニアショア拠点として長崎県の「長崎開発センター」で、様々な企業から、国内メーカーの汎用機の撤退や、新プラットフォームへの移行(マイグレーション)の依頼を受けています。

例えば、アメリカ発祥の1960年頃から利用されているプログラミング言語COBOLにより開発された汎用機システムが、今でも金融関連や会計ソフト等で利用されています。COBOLを扱える人材の高齢化や、それを扱える人材が限られている、いわゆる属人化の問題があります。そのため、COBOLから別のシステムへの移行に対する需要が高まっています。

お仕事で例えると、一人の担当者しか対応できないことがあって、もしその人がお仕事を辞めてしまったら困っちゃうよね?

簡単なことならわかるけど、難しい事だと、どうすれば良いのかわからないかも…。

そうならないように、属人化(その人しかできない)しないように、お仕事のやり方を変えようっていうのが、需要がとても高くなってるんだ。ニーズウェルは、そのやり方を変えるシステム移行を長崎開発センターで力を入れているんだ。

 

2.業務効率化による、販管費率10%以下を達成

営業利益が上がった理由として、販管費が低いことが挙げられます。

 

商品やサービスを売るために必要な費用である販管費が、9.2%と、前年同期比より抑えられています。


ニーズウェルが掲げる、販管費を10%以下に抑える目標を達成し、結果的に営業利益が大幅に上昇しました。販管費を抑えることを意識しているため、次回以降の決算も営業利益の上昇が見込めると思います♪

 

ポイント!販管費に対する考え 

私は、管費をいかに抑えて営業利益を高めることがとても重要だと思っています。


販管費は、売上を人件費や広告宣伝費、リース料、通信費等があります。これらの費用を抑えるのは、簡単そうなイメージがありますが、とても難しいです。

 

例えば、残業を少なくし人件費を抑えることや、利用していないサービスやソフトウェアのライセンス契約を解除する、費用対効果が低い設備やサーバー等を手放す等、様々あります。

 

各企業によって会社方針があり、それを社員全員が守ることで達成できます。将来的に売上に必要な費用を抑えることができれば、その分収益が伸びます。

※TVで広告を出すことや、商品開発に必要な資金等、様々な業種によって多くの費用がかかります。

 

 

 

 

資産の増加

 

今回の決算で、資産が増加しました。
ざっくりですが、内容について見てみましょう♪

固定資産の建設仮勘定が増加

 

今回の決算で、固定資産が9.2%上昇しました。
具体的には、有形固定資産の「建設仮勘定」が2,915万円増加しました。

 

建設仮勘定は、建設中の有形固定資産(建物や構築物、機械、車両等)が完成するまでに、一時的に計上する勘定科目です。

 

将来に売上増加に向けて設備投資をしていることがわかりますので、今後の成長に期待大です♪

 

ポイント!企業の成長に必要な事は? 

私が思う、企業の成長に必要なことは、資産の増加、つまり設備投資や人的資本への投資です。

なぜ投資が企業成長に必要なのでしょうか。理由は次の通りです。

1.設備投資
・商品を作るための、機械や場所が必要

2.人的資本への投資
・商品を多く売り込むためには、マーケティング知識が必要
・AIによる効率化を求めるなら、プログラミングを扱える知識や人材が必要


企業の投資は、短期的ではなく、長期的に利益上昇に繋がります。投資家にとって、企業が行う投資(資産の増加や社内教育へ力を入れる)は、将来の企業成長への期待になります。


各企業の決算書で投資に関する記述を確認したら、どのようなことに投資しているのか、その投資によりどのような影響があるのか、そして、投資の結果が出ているか、売上高の増減も確認しましょう♪

 

 

株価の下落について

 

 

ニーズウェルの5/7(火)から5/10(金)までの株価チャートです。

 

決算発表翌日の5/10(金)の終値は790円と、前日より-50円下落しました。
好業績なのに、なぜ株価が下がったのでしょうか。

 

株価が下がった理由


理由の一つとして、通期の経常利益に対する会社実績が思ったより高くなかったことが挙げられます。

 

2024年度の経常利益の目標は14.4億円です。2Q決算時点の経常利益は7.1億円で、進捗率は49.4%です。2Q時点での理想は、進捗率50%以上のため、これが影響していると思います。

 

それ以外には、特に悪かった点は見当たりません。

 

ポイント!決算が良かったのに株価が下がる理由 そもそも株価はどのように決まるのでしょうか。

株価は、全世界の投資家たちの期待値や様々な思惑、配当金の増配やM&Aの発表等のIRニュース、買いたい売りたいという需給で決まります。

そのため、明日の株価さえ、100%の精度で予測することは難しいのです。
決算後の株価予測も、とても難しいです。

今回のニーズウェルのように、決算内容が良かったとしても、投資家が思っていたよりも悪かった場合、良い材料が出尽くし(これ以上良いニュースは無い)で、失望感で売られることがあります。結果、株価がさがります。

逆に、決算内容が悪かったとしても、投資家が思っていたよりも悪くない場合は、悪い材料が出尽くし(これからは上昇する)で、将来への期待感で買われることがあります。結果、株価が上がります。

上記の為、私は決算直後、絶対に株価が上がる!や、絶対に下がる!というような予想はしないようにしています。

 

 

 

 

ニーズウェルの魅力

 

株式を長期保有したいと思える会社

 

ニーズウェルが何に力を入れているのか、とてもわかりやすい☆

いぬたんもそう思う!わかりやすいだけでなく、とても堅実な経営をしていると思うんだ。長期保有したい企業だよね。

うさたんもずっと株主として株式を保有し続けてたいな♪

 

私が初めてファンダメンタルズ分析をしたのが、ニーズウェルでした。
決算書を読んだ時に、事業内容や将来について具体的でわかりやすく、堅実なイメージを持ちました。

 

その為、株主として、何をしているのかが分かるので、安心して株式を保有し続けることができます。

 

※事業内容や目標が明確な企業に投資したい他企業のケースですが、将来の目標や、どんな事業をしているのか、分かりづらい企業も稀にあります。大事な投資用資金で株式を買うので、わかりやすい事業内容や堅実な目標を掲げていることは、とても大事だと思います。

 

ニーズウェルの株主還元

 

  配当金 増配 配当性向(%)
2018年 6.25 0 32.2
2019年 6.75 0.5 32.8
2020年 8 1.25 39
2021年 11.5 3.5 49.3
2022年 10 -1.5 40.1
2023年 13.5 3.5 31.7
2024(予) 18 4.5 35.1

 

ニーズウェルの配当金は、2018年から2024年まで、順調に増配しています。

 

2024年度の配当予想は、18円です。
※利益が沢山出れば、更なる増配も可能性としてあると思います。


順調に配当金が伸びているので、とても嬉しいですよね♪

 

株主還元に力を入れることを会社方針として、配当性向の目安を30%から35%に引き上げました。高すぎない配当性向なので、投資にも回す資金も潤沢にあり、企業成長も期待できます。

 

2024/5/10現在の配当利回りは2.28%と、高配当と言いづらい利回りです。ですが、ニーズウェルの好業績が将来的に続くことが期待できますので、今後ますます配当金は増え続けると思います(*^^)v

 

社員満足度向上について

 

出典:IRニュース「2024年9月期(第38期)第2四半期決算説明資料」< https://www.needswell.com/ >

 

社員満足度が高いことは、ニーズウェルの好業績に繋がる、強みの一つだと思います。その取り組みの一つとして、「業務改善提案制度の導入」が魅力的だと思います。

 

意思決定に、役員等の上層から社員に伝達するトップダウンと、社員からの意見を、上層の役員等が意思決定するボトムアップがあります。働きやすさや高い利益が出るような取り組みや方針について社員が考えることで、高いモチベーションややりがいを感じることができ、頑張れると思います。

 

 

 

株式分割を実施(1:2)

 

5/13のIR情報で、5/31付で1:2の株式分割を実施するIR情報が出ました!

 

今回の株式分割の目的は、「投資単位当たりの金額を引き下げ、投資しやすい環境を整え、流動性の向上や出来高の増加、投資家層の拡大を図る」と記載しています。ニーズウェルの投資家への思いについて、株主としてとても嬉しいです(*^▽^*)

 

また、株式分割に伴う配当金の増減はないとのことです。配当予想の18円の半分、9円になるとIR情報に記載されています。

 

 

ポイント!1:2の株式分割とは?

そもそも、1:2の株式分割とはなんでしょうか。企業が発行している株式数を2分割(2倍)することです。1:10の株式分割であれば、株式数を10分割(10倍)することです。

※NTTは2023年7月に1:25の株式分割をして、大きな話題になりましたね♪


株式分割をすると、株主が保有している株式数も分割(増加)します。例えば、1:2で分割する場合、100株持っていれば200株になり、1,000株持っていれば、2,000株になります。

 

ただし、株式数が分割して増える分、株価を下げて分割前と同じ値に調整されます。

1:2で2分割した場合、株価は、1/2の価格になります。例えば、5/31の株価の終値が800円だった場合、6/1付で株価が半分の400円になります。


※最終的には、株式数が増えた分、株価を下げることで、分割前と同じとなります。

◆1:2分割のイメージ
1株1,000円の株式を100株保有→10万円分の株式保有していたとすると、

2分割後は…

1株500円の株式を200株保有→10万円分の株式保有(分割前と同じ)

株式分割のメリット

分割した分だけ株価が下がるため、株式を低い価格で買うことができます。これから株式を買いたいと思う方にとっては、とても嬉しいことだと思います。

また、株式を保有していた方も、株式数が増えるので、基本的には株式分割は嬉しいと感じると思います。

株式分割のデメリット

他企業のケースですが、株式分割等で発行株式数が増えすぎてしまい、株価の値幅が少なくなることがデメリットです。

株式数が増えると、その分株式を保有している株主も増加します。絶対ではないですが、そのような状態になると、株価の値幅が少なくなります。
※例えば、株価が上がると、大量に株式を保有している株主が売りを入れたりします。そのため、株価は常に一定の株価(レンジ相場)になる可能性があります。

売却益狙いではない、例えば高配当株投資の場合は、デメリットについて気にしなくて大丈夫です♪

 

ニーズウェルは、去年の2023年6月にも1:2の分割を行いましたので、昨年に続き連続で分割です(*^^)v

 

私個人的には、株式分割を実施することは、とても嬉しいです。というのも、分割した分だけ株価が下がるため、株式を買いやすくなるからです。

 

これから好業績で長期にかけて成長していくと思います。ニーズウェルの株式を買い集めたい方には、今回の株式分割は嬉しいと思います♪

 

うさたんもニーズウェルの株式を買増ししたいと思っていたから嬉しいな♪

 

 

おわりに


本記事をご覧いただき、ありがとうございます!

 

今回の決算も非常に良い内容でした。


好業績はこれからも続くと思いますので、次の3Q決算も良い結果になると予想しています(*^^)v

 

これからも期待大です♪

*1:各種システムの開発や制作の一部を、日本国内の地方にある企業に外注

*2:既存システムやソフトウェア等を他のシステムに移転や新システムに移行