こんにちは!うさたんです♪
ちょうど今、本決算発表シーズンです。5月中旬頃にピークを迎えます。
決算発表では、業績の良し悪しがついて回ります。
業績について、営業利益、純利益、EPS等、代表的な利益の結果を確認すると思います。これらの利益増減に影響を与える一つとして、販管費があります。
損益計算書にポツンと記載されている販管費は、思った以上に重要です。
私自身、営業利益が減益になる場合、必ず販管費の増減や増減理由について確認します。
これらの情報がチャンスになるかもしれないからです✨
本記事では、販管費の意味や勘定科目、販管費が増減することの意味、分析方法について、ご紹介します♪
決算発表後の投資判断として参考になれば嬉しいです!
※本記事で一番伝えたい[販管費の増加はチャンスかも!?]は特にお勧めです♪
営業利益が減益になると失望から株が売られることが多いんだ。そして株価が大きく下がっちゃうことがあるよ
たしかに見たことあるかも!
もしかしたら問題が何も無いのに株価が下がる場合、チャンスに繋がるかもしれないんだ。今日は販管費について紹介するね
販管費とは?
販売費及び一般管理費は、販売費と一般管理費の2つに分かれます。
販売費について
う~ん…。イメージし辛い💦
販売費は、商品を売るためのお金を意味しているよ。例えば、お店の人の給料やチラシや広告を作るお金だよ
商品を売るためのお金、つまり売上に関わるお金ってことかな!?
その通り!基本的には売上高を出すためには、販売費は必須なんだ
一般管理費について
一般管理費は、会社全体の管理活動にかかる費用で、販売活動に直接関係しないものです。
例えば、本社や管理部門(総務・経理など)の人件費、役員報酬、事務所の家賃、水道光熱費、消耗品費などです。
一般管理費は、毎月ほぼ同じ金額がかかる固定費になることが多いです。そのため、無駄な光熱費を減らしたり、事務作業を効率化することで、利益増益に繋がります。
これまたイメージし辛い💦
一言で言うと、会社を動かすためのお金だよ。社長の給料やオフィスの電気代等だよ
会社を動かすためのお金??販売費との違いがわからない…
販売費は商品を売る営業マンのお金で、一般管理費は会社全体を支える事務作業や管理のお金だよ。会社の裏方さんを支えるお金って感じかな
販売費は直接的な感じで、一般管理費は間接的な感じなイメージだね!
販管費の勘定科目
決算短信の損益計算書でよく見かける、販管費の勘定科目について見てみましょう。
勘定科目 | 内容 | |
---|---|---|
販売費 | 広告宣伝費 | 広告費、パンフレット作成、DM郵送など |
販売費 | 販売手数料 | 代理店・委託業者への手数料 |
販売費 | 荷造運賃 | 商品発送の梱包資材費、運送費 |
販売費 | 販売促進費 | サンプル、キャンペーン等の費用 |
販売費 | 旅費交通費 | 営業活動の交通費や出張費 |
販売費 | 接待交際費 | 取引先への接待費、慶弔費 |
販売費 | 給与手当 | 販売担当者の給与、賞与 |
一般管理費 | 役員報酬 | 役員への報酬 |
一般管理費 | 給与賃金 | 事務職員などの給料、賞与 |
一般管理費 | 法定福利費 | 社会保険料など法定の福利厚生費 |
一般管理費 | 福利厚生費 | 健康診断、慶弔費などの福利厚生費 |
一般管理費 | 修繕費 | 事務所や設備のメンテナンス費用 |
一般管理費 | 外注工賃 | 外部委託にかかる費用 |
一般管理費 | 水道光熱費 | 水道、ガス、電気代 |
一般管理費 | 地代家賃 | オフィスや駐車場の賃料 |
一般管理費 | 消耗品費 | 文具や事務用品などの消耗品費用 |
一般管理費 | 通信費 | 電話、インターネット利用料 |
一般管理費 | 租税公課 | 印紙税、固定資産税などの税金 |
一般管理費 | 保険料 | 損害保険料など |
一般管理費 | 減価償却費 | 固定資産の減価償却費用 |
販管費の勘定科目、こんなにあったんだ!
会社の実態に応じて、もう少し増えるんだ。でも基本的なのは上記表の通りだよ
販管費の増減が意味していること
販管費の変動は企業の戦略や経営効率を反映する重要な指標です。
投資家&株主として、株式の売買に繋がるため、投資チャンスになり得ます。
増加する場合と減少する場合について、見ていきます。
販管費が増加している場合
販管費が増加している場合、次の3つが考えられます。
1.積極的な販売戦略の実施
これは、新規顧客獲得や市場拡大を目的とした、企業による投資にあたります。
様々な企業の決算短信に、新規顧客獲得や人材育成に力を入れるとのフレーズがあれば、これに該当します。
私の中で、来期以降の利益増益に繋がるかも!?と、チャンス到来と思える情報です✨
2.組織拡大に伴う固定費の増加
これは、人件費やオフィス関連費にあたります。
人件費は営業スタッフや管理部門の人員増加です。オフィス関連費は、オフィス増床や大規模事務所への移転です。
私の中で、従業員のモチベーションアップや生産性アップに繋がり、来期以降の利益増益に繋がるかも!?と、チャンス到来な情報です✨
3.非効率な経営の兆候
これは、予算管理の甘さから不要な費用が発生している可能性があります。
利用頻度が少ないソフトウェアのサブスク費や、省エネを意識していない光熱費の増加などです。
私の中で、もっとも注意したいことです🌀
非効率なものほど、無駄なことはありません💦
私の中で1と2は、とても嬉しい情報です。!
というのも、将来的な利益増益に繋がると思えるからです。
もちろん販管費の増加で営業利益が減益になる可能性が高いです。その結果、純利益も減益になるかもしれません。
ですが、来期以降(来年から10年後)にその分のリターンがあれば良いなって思っています。
注意点は、3です。これは、非効率な経営の兆候です。
ここの見極めがとても難しいですが、とても重要です。販管費の増減により、売上高がどうなっているのかを確認したいです。
次章の「販管費の分析について」で判断基準についてご紹介します。
販管費が減少している場合
販管費が減少している場合、次の3つが考えられます。
2.事業縮小の影響
これは、営業拠点のオフィスを統廃合することで、その分の固定費の削減を図ることが当たります。
また、テレワーク導入による人件費の節約もあります。
この判断は影響範囲が大きいため、企業による販管費削減による経営の効率化への思いが伝わります✨
私の中で1と2は、とても嬉しい情報です!
企業努力や将来の利益増益を狙っていることが伝わるからです。
ゼロから努力無くして何も生まれません。
努力を通じてゼロから1になれば、それが将来的に大きなプラスの影響が生まれます。
例:たった少しだけの節電による光熱費削減は、その時は影響範囲は少ないです。ですがそれを続けていくと、その効果が大きくなります。
企業の業績が悪い場合でも、これらの企業努力をしていることを知っていると、安心材料として企業投資できる投資判断にも繋がります。
販管費の増加はチャンスかも!?(本記事で一番伝えたいこと✨)
本記事で一番伝えたいことです♪
販管費の増加は一見、マイナスな印象があります。
営業利益が減益になる可能性が高いからです。
ただ、販管費の増加を長期的な視点で見た時に、チャンス到来✨になることがあります。
もし、気になる企業の決算発表で販管費増加によって営業利益減益&株価下落がありましたら、チャンスになるか確認してみましょう(*^▽^*)
セミナー開催
各企業にとって新規顧客を獲得することが、売上高アップや利益増益に繋がります。
新規顧客を獲得する一つの方法として、セミナー開催があります。
セミナーを通じて、自社の新製品や既存製品、サービスを体験頂き、新規加入や加入継続に繋がる可能性が高くなります。
セミナーを開催するためには、参加費用や旅費、人件費が必要です。そのため、一時的に費用がかかるため、営業利益の減益になるかもしれません。
ですが、セミナー開催によって新規顧客獲得に繋がり、売上高アップになるかもしれません。
各企業のIR情報でセミナー開催があることを知ると、売上高アップになるかも!って思って嬉しくなるよ
長期目線で見ることが大切だもんね♪
給料や賞与アップ
IRニュースで給料や賞与アップに関する発表があります。
一見、私たち投資家や株主には関係なさそうですが、そうではありません。
企業で働く方々の給料や賞与が増えることは、モチベーションアップに繋がります。
収入が増えた分、さらにプラスの付加価値提供を目指して、業務に取り組むと思います。
その結果、給料や賞与アップ以上の売上高アップに繋がる可能性もあります。
給料や賞与アップはあまり意識しなかったかも!こういう視点で見るのも大切なんだね♪
オフィス移転や増床
オフィスの移転や増床は、一見意味が無いように思うかもしれません。
ですが、移転による影響は大きいです✨
例えば、立地が悪いオフィス(電車の乗り継ぎが多い等)や、手狭な室内(人員増が原因)、駅が遠い等、働く人たちにとって不満があるかもしれません。
また、単純にオフィスの賃料が見合っていない場合もあると思います。
これらの場合、オフィス移転で好転する可能性が高いです。
結果的に、回りまわって業績アップに繋がるチャンスになるかもしれません✨
オフィスが駅から近いと嬉しいかも♪
いぬたんはオフィスがフリーアドレス席になっているのがお気に入りだよ。好きな席に座れるから色々な人たちと雑談ができたり、いつもと違う環境が働きやすいんだ
(ご参考までに)販管費の分析について
ここからはもう少しだけ踏み込んだ内容の為、読み飛ばしでも大丈夫です(*^^)v
販管費の良し悪しを判断するために、次の2つを意識したいです。
売上高に対する販管費の割合を業界平均と比較しよう
業種や企業によって、販管費の金額が大きく異なります。
そのため、業界の平均値と比較することで、その差異から良し悪しを判断します。
それでは、実際に、気になる企業の販管費について、売上高販管費率を算出してみましょう。
計算式は、次の通りです。
販管費 ÷ 売上高 × 100
ここでは、私のブログでご紹介したニーズウェル(情報・通信業)について、算出してみます。
情報・通信業の業界平均
35~38%
※2020年~2024年のデータ
ニーズウェルの2024年度本決算を見てみると、情報・通信業の平均値より、大幅に少ないことがわかります。
少ない販管費で売上高を出していることがわかります。
もし業界平均より高い場合、どの勘定科目が高くなっているのか確認したいです。
それが、将来的な利益増益に繋がるのか、もしくは、無駄な費用になっているのかを決算短信に記載されていることが判断したいです。
販管費の増減が経営に与える影響について
売上高に占める販管費の割合と併せて、経営に与える影響についても確認したいです。
上記の図は、次のマトリクスになっています。
それぞれの特徴は、図の通りです。
図の上段はチャンスになることが多いんだ。販管費が増えることで営業利益が減益になるかもしれないけど、その分、リターンが望めるよ
販管費アップ、つまり積極的なマーケティングをしているんだよね♪
逆に下段は問題を抱えている可能性が高いんだ。過去の業績で長く続いている場合は、何かしらの問題がある可能性が高いよ
無駄なことがあるんだよね💦
無駄をなくすことはとても大変だよ。全員で取り組む必要があるからね。改善の兆しが無い場合は、保有含め、検討が必要だ
どの状況になっているのか、ちゃんと調べないといけないね!
決算短信に販管費の増減について記載していることが多いから、必ず確認しよう
おわりに
本記事をご覧いただき、ありがとうございます♪
今日は販管費についてご紹介しました。
販管費は営業利益の増益、減益に影響があるため、必ず確認したいことの一つです。
販管費の増減によって株価が下がる場合、新規買いや買い増しのチャンスになるかもしれません。
ちょうど今、本決算発表が始まったばかりです。
ぜひ、本記事が皆様のチャンス到来に活かすことが出来れば嬉しいです(*^▽^*)