うさたんの投資ブログ

投資のお勧め情報をお伝えします。

TOBって何だろう?株式公開買付の仕組みについて解説(実例付き)

 

こんにちは!うさたんです♪

 

今日は、TOB(株式公開買付け)」についてご紹介します♪

 

最近、企業同士の合併や買収がますます増えてきていますよね。そんな中で、ニュースなどで耳にする機会が増えてきた言葉のひとつが「TOB」です。

 

気づいたら、自分が持っていた株の企業がTOBされてた…」なんて経験をした方もいるかもしれません。

 

ちょっと難しそうで、わかりにくいけど、なんとなく大事そうなこのTOBという仕組み。

 

本記事では、TOBについて知りたい方に向けて詳細にご紹介した内容となっています。この記事を読めばTOBの基本がしっかり理解できて、週明けからの投資判断にもきっと役立てていただけたら幸いです!

 

TOBって何?」という基本的なところから、その種類や影響、さらには実際に起きた日本企業の実例まで、多くの方にわかりやすく解説していきます🐰✨

 

 

 

TOBとは

 

TOBとは「Take Over Bid」の頭文字を取ったもので、「公開買付」を意味します。

 

形式としては、買収者が対象会社の株式を、金融商品取引所を通さずに、事前に決めた価格・期間・株数などの条件を提示して広く買い付けることです。

 

つまり、「○円で株を買いますよ!」とみんなに声をかけて、まとめて株を買おうとする方法だよ

 

通常、買収したい側の企業は、相手の株式を自分の企業に取り込んで持分割合を増やしたり、経営権を得て有効な管理を行うためにTOBを行います。端的に言えば、会社をコントロールできるようにするため、沢山の株を買うことです。

 

TOBは、する側・される側双方にとって「良いこと」か「悪いこと」かはケースバイケースです。

 

実例 NTTが実施したTOBについてご紹介2020年、NTTがNTTドコモを完全子会社化するためにTOBを実施しました。

このTOBでは約4.3兆円という巨額が投じられ話題になりました。

結果的にNTTはドコモの意思決定を迅速化でき、グループ戦略の統一に成功した一方、財務負担や経営統合の課題にも直面しました。

 

 

 

TOBの種類

 

TOBは大きく分けて3つの種類に分類されます。

 

実はこの「種類の違い」が、TOBをちょっと難しく感じさせている原因のひとつかもしれません。

 

名前や仕組みが似ているけれど、それぞれの目的や背景が少しずつ違います。その違いがよくわからないと、「結局どんな状況なの?」と混乱してしまうことも。

 

ここでは、そんなTOBの種類を、整理してみましょう🐰✨

 

友好的TOB

ターゲット企業が同意した上で行われるTOBです。

投資、グループ入り、M&Aなどでよく利用されます。

 

実例

ヤフー(現LINEヤフー)がZOZOに対して実施したTOBは、ZOZO側の了承を得て進められた典型的な友好的TOBです

 

敵対的TOB

ターゲット企業が同意していない状態で行われるTOBです。

 

「敵対的M&A」とも言われます。特定の目的(抱え込み、管理権取得、止めたい事業の有無等)がある場合に行われることが多いです。

 

買われる側の会社がイヤだと言ってるのに、強引に買おうとするやり方なんだ

それは嫌だ…🐰💦

 

実例

村上ファンド阪神電鉄に仕掛けた敵対的TOBは、当時大きな話題を呼びました。最終的には阪急と経営統合する形で決着しました

 

MBOTOB

MBOマネジメント・バイアウト)は、実際に企業の経営者(管理陣)が買付者になってTOBを行い、非公開化を目的とするタイプのTOBです。

 

会社の中の偉い人たちが、自分たちで会社の株を買い取って、自分たちのものにするやり方だよ

これは問題なさそうな感じだね♪

 

実例

2019年、くら寿司を運営するくらコーポレーションMBOを発表しました。これは上場維持コストの削減や、短期的な株主圧力を回避する目的がありました

 

 

 

TOBのメリットとデメリット

 

TOBが起こると、買収者も買取対象の企業もさまざまな影響を受けます。

 

それぞれの立場でのメリットとデメリットをまとめます。

 

TOBをする企業

 

■メリット

① シェアを増やせる✨
(市場シェアを広げることで競争優位を確保できる)

 

■実例
キリンHDによる協和発酵バイオTOBにより、バイオ・ヘルスケア分野のシェア拡大を実現

② 行いたい事業を組み込める✨
(外部企業のリソースやノウハウを自社に取り込める)

■実例
楽天日本郵政傘下の物流会社へ出資・TOBし、自社の物流体制を強化

③ 上場している会社を第三者から継続して取得できる✨
(市場での取得では困難な大規模買収が可能になる)

■実例
NTTがNTTドコモを完全子会社化することで、グループ戦略を一元化

 

 

■デメリット

① 費用がかかる🌀
(買収額やアドバイザー費用、財務リスクが大きい)


■実例

NTTのドコモ買収には約4.3兆円の資金が必要だった

② 結果が不確定🌀
(応募数が目標に達しないリスクがある)


■実例

過去に不成立となった昭和シェルと出光興産の合併では株主の反発が影響

③ 社会的な批判を受ける場合も🌀


■実例

村上ファンドによるTOBは「物言う株主」として社会的議論を巻き起こした

 

 

TOBされる側の企業

 

■メリット

① 投資を受けることで成長のチャンス
(資本増強や新事業への展開が期待できる)


■実例
ZOZOがヤフー傘下に入り、ファッションECと検索ポータルの連携強化

② 組織の抜本的な改革が進む
(親会社のノウハウや資本で体制が改善される)


■実例
ローソンが三菱商事によるTOB後、経営改革を加速

③ 非公開化で短期の課題を解決
(上場維持コストや株主圧力から解放される)


■実例
くらコーポレーションMBOは、短期利益圧力を回避する目的があった。

 

 

■デメリット

管理権を失う可能性🌀
(経営陣が交代するケースもある)


■実例
大塚家具がヤマダ電機に買収された後、経営権が移行

社員への影響🌀
(人員整理や人事異動が発生することも)


■実例
そごう・西武がフォートレスに売却された際には人員構成の見直しが話題に

社名によるイメージダウン🌀
(ブランド力や信頼性が低下する可能性)


■実例
かつてのシャープが鴻海精密工業に買収されたことで、「外資傘下」への抵抗感を持たれた

 

 

 

株価の影響

 

私たち一般投資家にとって最も影響が大きい部分なので気になるところです。

 

多くの場合、TOBが発表されると、対象企業の株価はTOB価格に向かって上昇します。

 

というのも、もし対象企業の株を保有していた場合、どれくらいの価格で買い取ってくれるのかが、自分の利益に直結します。

 

取得価格よりも高い株価で売却できるから利益にはなるけど、高配当株投資&長期投資目的で長期的に保有していたいから、本当は売却したくないんだよね

せっかく買い集めたのにね🐰💦

 

一方で、TOB価格が市場価格を下回る「割安提示」のケースもあり、株主の不満を呼ぶこともあります。

 

割高提示と割安提示の2つの実例をご紹介します(*^▽^*)

 

実例(高値提示)

ヒロセ電機による日本航空電子工業の買収は、TOB価格が市場価格を大きく上回り株価も上昇
実例(割安提示)

2023年のレオパレス21に対するTOBでは、買収価格が直前の株価を下回り批判を受けました

 

ポイント!TOBが発表された際の注意点TOBが発表されると株価が急騰し、ストップ高🚀になることがあります。

ですが、TOBには価格や条件に違いがあるため、必ずしも得をするとは限りません。

落ち着いて内容を確認してから判断することが、私たち個人投資家にはとても大切です。

 

 

 

どのような企業がTOBをするのか

 

TOBする側には、次のような目的が考えられます。

 

① 成長戦略として必要な事業を取り込むため

シナジー効果を狙って近い業種をグループ化する

③ 組織再編や非中核事業の整理の一環として

④ 財務メリット(節税や効率化)を得るため

傾向として、総合商社やIT業界、製薬業界などで戦略的M&Aが盛んに行われているよ

 

 

どのような企業がTOBされるのか

 

TOBされる側には、次のような特徴が考えられます。

 

① 会社値に比べ株価が低評価

② 管理体制に問題がある

③ 非中核事業で親会社が売却意志を持つ

見分け方として、PBRが1倍以下で割安と見なされる企業や、業績好調でも株価が伸び悩んでいる場合があるんだ

 

 

 

TOBの準備をする、行われる企業を見つけることは可能?

 

将来について予測することが出来ないので、狙ってできることではありません。

 

ですが、以下のような情報をIR資料や決算資料から読み解くことで、絶対ではないですが、TOB対象の兆候を探ることも可能です。

 

ポイント!決算短信や説明資料で注目すべきポイント 

①「構造改革」「非中核事業の見直し」などの記述

グループ再編を示唆する言葉があれば売却準備の可能性がある

② 営業利益率やROEが業界平均より著しく低い

改善余地があり買収ターゲットになりやすい


③ 大株主に持株比率の低い企業や個人投資家が多い

買収防衛力が弱く、敵対的TOBが成立しやすい


④ キャッシュリッチで投資先を探している企業

MBOや再編目的でのTOB実施を示唆

 

その他にも、PBR(株価純資産倍率)が1倍未満や、時価総額が小さい等もあるよ。IR情報やアナリストの評価レポートを併せて読むことで、TOBの「起こりそうな企業」を見つけるヒントになります

 

 

 

まとめ

 

TOBって最初はちょっと難しく感じたけど、改めて「なるほど~」ってなったよ!でも、結局TOBって良いことなの?

TOBは企業の成長戦略として有効だけど、買われる側にとっては経営の自由が失われる面もあるから、良いか悪いかはケースバイケースなんだ

なるほど…じゃあ、うさたんたち一般投資家はTOBをどう受け止めればいいの?

TOB株価が上がるチャンスでもあるけど、条件や価格次第で損する可能性もあるんだ。冷静に判断できるように、事前に企業の状況を知っておくのが大切だよ

損することもあるんだね🐰💦どんなところを見れば「TOBされそう」ってわかるの?

決算短信やIR資料で「構造改革」や「事業再編」って書かれてたら要注目!PBRが1倍を切ってる企業も狙われやすいよ

 TOBのニュースが出たら慌てないで、価格や条件を見て判断すればいいんだね

その通り!慌てて売ったり買ったりしないで、自分の投資方針と照らし合わせて行動しようね

この記事を通して、TOBの基本がわかって、投資に対する見方も少し変わったよ🐰✨

それが一番うれしい言葉だよ!TOBは知識があれば「備えられる出来事」。いつも通り、慎重に投資目的達成のために投資を続けていこう

 

本記事は以上となります♪
本記事をご覧いただき、ありがとうございました!

 

ブログランキング応援ボタン✨

「本記事の内容が良かった!」と思っていただけましたら、
ぜひ応援(下記画像クリックで1票)をお願いいたします🐰🐶

にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村