こんにちは!うさたんです♪
先月、MS-Japanの2024年3月期_第3四半期決算が発表されました。
本記事では、人材紹介事業・派遣事業である、MS-Japanの2024年度3Q決算について簡単に分析を行いたいと思います。
本記事が、投資判断で悩んでいる方や、MS-Japanを初めて知った方の参考になれば、とても嬉しいです(*^^)v
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結論
決算の結論について、先にお伝えします(*^^)v
営業利益と四半期純利益が前年同期比と比較して、減少した。
※先行投資によるコスト増が影響した。一時的な利益減少と考えられる。
(次の本決算でも、先行投資によるコスト増の影響があるかも?)
・資産合計が前会計年度より5%減少した。主に「現金及び預金」の減少が影響。
・自己資本比率が高くなり、安全性が向上した。
・FourQuarters Recruitmentを子会社化し、事業拡大を目指す。
決算サマリーと各利益の増減について
決算のサマリーについて、簡易的な表を作成しました。
経営成績で気になること
売上高の上昇
2024年3Qの売上高は33.7億円と、前年の32億円よりも5.4%上昇しました。
詳細な売上高構成を確認するため、各セグメントの「人材紹介」と「メディア」、「DRM」について見てみましょう
(単位:千円)
売上高構成 | 2023年3Q | 2024年3Q | 前年同期増減率 |
---|---|---|---|
人材紹介 | 2,895,794 | 3,037,913 | 4.9% |
メディア | 265,566 | 263,897 | -0.6% |
DRM | 43,270 | 75,689 | 74.9% |
合計 | 3,204,631 | 3,377,499 | 5.4% |
1.人材紹介
前年同期と比較すると、4.9%上昇しました。
売上高は微増ですが、人材紹介事業の受注件数や新規登録者数、新規求人数は大きく上昇しています。
2.2024年3Qの新規登録者数 13,824人増 (前年同期比 +21.4%)
3.新規求人数 14,094件増 (前年同期比 +27.4%)
2.メディア
前年同期と比較すると、-0.6%減少しました。
主な理由として、前年度の下期にSaas領域の導入需要が低減したことにより、オンラインイベントの「ManegyランスタWEEK」のスポンサー規模を絞って開催したことが影響しています。
次回の本決算の時に、メディアが大きく上昇出来れば、利益が増えると思います。今後はWEB広告代理事業への新規参入により成長を目指していきます。
3.DRM(ダイレクトリクルーティングメディア)
三つのセグメントの中で、DRMがとても大きく上昇しました。
前年同期と比較すると、74.9%上昇です。
主な理由として、求人数や提携エージェント、スカウトサービス新規登録者数が高水準を維持したことが影響しています。
営業利益と四半期純利益が減少した
営業利益と四半期純利益が、前年よりそれぞれ、-2.9%、-2.7%減益しました。
主な理由として、「販管費」の増加が影響しています。
先行投資として、事業拡大に向けた人員数増加による人件費及び求職者の登録獲得に係る広告宣伝費が増加しました。
恐らく、次の本決算にも先行投資分が影響しそうですが、来期以降、先行投資分が利益として計上されることが期待できます。
次の本決算と、来期について、先行投資がどのような影響を出すのか、注目したいと思います。
財政状態で気になること
資産合計が前会計年度よりも減少した
2024年3Qの資産合計は107.8億円と、前会計年度の112.7億円よりも5%減少しました。
減少した理由について見てみましょう。
◆資産
・現金及び預金の減少
2024年3Q 6.9億円 (-10.3億円)
2023年度 87.2億円
◆負債
・賞与引当金の減少
2024年3Q 0.4億円 (-0.6億円)
2023年度 1億円
・未払法人税等の減少
2024年度3Q 1.5億円 (-2.1億円)
2023年度 3.6億円
特に、資産の「現金及び預金」が大きく減少していることが影響していると思います。
ここには記載していないですが、「有価証券」等が増加していますが、「現金及び預金」が大きく減少しているため、総合的に資産が前会計年度よりも-5%となりました。
安全性が高まった
個人的には安全性が高いことがとても魅力的に思います。
安全性を図る指標の一つである、自己資本比率について見てみると、
2024年3Qの自己資本比率は95.1%と、前年度の93.0%よりも2.1%上昇しました。
図の通り、純資産が95%占めており、安全性が非常に高いことがわかります。
これだけ安全性が高いと、株主として、安心して長期保有や株式の買い増しができると思います。
FourQuarters Recruitmentの株式取得について
2024年1月末にFourQuarters Recruitment(以下「FQR」という)の株式を75%取得し、子会社化しました。
FQR子会社化の狙いについて
・さらなる成長を目指す
これまで培ってきたデータ活用のノウハウをFQRと共有し、経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開するための足掛かりとし、さらなる成長を目指す。
・オーストラリアのマクロ環境(成長性が見込める)
オーストラリアの実質GDPの成長率は、1992年から2019年までの27年間で、連続して2%以上の成長を維持してきました。
また移民受け入れや自然増による人口増加も予測され、今後、成長性が期待できます。
個人的な感想について
今回の決算について
今回の決算で一番気になる点は、営業利益と四半期純利益の減少です。
営業利益と四半期純利益が減少した主な理由として、先行投資したことによるコスト増です。
私は、先行投資によるコスト増(販管費の増加)は、一時的と思いますので、今回の営業利益と四半期純利益の減少は全く問題ないと思います。
事業拡大に向けた人員数増加による先行投資が、来期以降の売上等の各種利益の上昇に大きく影響すると思います(*^^)v
次回の本決算について
・営業利益と四半期純利益の減少について
次回の本決算でも、先行投資による販管費の増加が影響し、営業利益や四半期純利益が減少すると思います。
ただ、各利益の減少は一時的と考えているため、問題ないと思います。
※先行投資による利益の上昇は、来期以降になると考えています。
・ROAが気になる
今回の決算で、資産が-4.4%減少しました。そのため、それに見合う利益が出せるのか、とても気になりました。
※理想は、資産の増加に伴って、利益が上昇することです。
次回の本決算では、資産から効率的に利益を生み出しているのか、ROAについて詳細に確認したいと思います。
将来性について
FQR子会社化による、さらなる成長性について気になりました。
MS-Japanのデータ活用のノウハウを組み合わせて、シナジーを出していくことによる成長性に期待したいと思います!
株価と今後の売買について
決算日の株価は1,250円で、決算日翌日の株価は1,157円と100円程下がりました。
※記事を書いている現在3/15(金)終値の株価は、1,181円です。
株価下落の理由は、営業利益と四半期純利益が前年同月比よりも下がったことだと思います。
私はこの株価下落は、MS-Japanの株式が欲しい方にとってチャンスだと思います。
私自身の今後の売買については、来期以降の成長性に期待していますので、株価が安いところで買いたいと思います。
配当金について
MS-Japanの配当金について、見てみましょう。
配当金 | 増配(前年比) | 配当性向(%) | |
---|---|---|---|
2017年 | 8.75 | 6.16 | 27.7 |
2018年 | 11.25 | 0 | 30.7 |
2019年 | 15 | 3.75 | 31.1 |
2020年 | 15 | 0 | 27.2 |
2021年 | 15 | 0 | 34.6 |
2022年 | 15 | 0 | 36.3 |
2023年 | 49 | 34 | 100.1 |
2024(予) | 56 | 7 | - |
連続増配ではないですが、2017年3月の8.75円から2024年3月(予)の56円と、約6倍に増加しています。
株主還元に力を入れていることが伝わり、高配当株銘柄と呼べます♪
一点気になるのは、2023年3月の配当性向が100%になっていることです。
2025年3月期までは、内部留保は行わず、配当性向を100%基準として配当金を出す旨、株主還元施策として打ち出しています。
※配当金の支払いにより、2024年3Qの利益剰余金が12.2億円減少しています。
2025年3月期以降の配当性向について、引き続き確認したいと思います。
おわりに
本記事をご覧いただき、ありがとうございました♪
昨今では、キャリアアップや、自分自身のスキルを活かせる企業に転職することが多くなってきており、人材紹介事業や派遣事業の利用が増えてきている実感があります。
2024年3Q決算では、営業利益や四半期純利益が減少しましたが、先行投資として人材採用等に力を入れていることが分かりましたので、来期以降の成長性にとても期待しています(*^^)v