はじめに
こんにちは!うさたんです♪
日本電信電話(以下「NTT」という)の2023年3月期_第3四半期決算(国際会計基準=IFRS)が発表されました。
本記事では、NTTの2023年度3Q決算について簡単に分析を行いたいと思います。
★NTTの公式HPはこちらです(*^^)v
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決算の概要について
結論
本記事の結論について、先にお伝えします(*^^)v
一言感想:最終利益は2.1%の減益だが、特に問題無いと感じた。
1.営業収益は過去最高を更新
2.四半期利益は-2.1%減少
⇒営業費用の増加が影響した
3.流動負債は7.9%増加
⇒短期借入債務が51.4%増加したことが影響した
4.NTTの取り組みについて期待したいこと2選☆
⇒IOWN APNによる分散型データセンターの実現に期待
⇒グリーントランスフォーメーション(GX)への取り組み
5.四半期利益は減益だが、株価は決算翌日に上昇した
⇒NTTへの高い期待度がわかる
サマリーについて簡単に確認♪
決算のサマリーについて、簡易的な表を作成しました。
連結経営成績(累計)
サマリーの数値について見ていきます。
連結経営成績について、前年比と比較すると次の通りとなりました。
・営業収益 :+1,442万円(1.5%) ※過去最高を更新
・営業費用 :+1,789万円(2.2%)
・営業利益 :-3,464万円(-2.3%)減少
・四半期純利益 :-2,141万円(-2.1%)減少
・1株当たり四半期利益(EPS) :+0.11円
連結財政状態
連結財政状態について、前会計年度と比較すると、資産合計と負債合計、資本合計ともに、上昇しました。
・負債合計 :+1.1兆円(7.3%)
・資本合計 :+0.7兆円(8.23%)
経営成績と財政状態で気になる数値を調べてみよう♪
四半期利益が減益した理由は何だろう?
今回の決算で、営業収益は過去最高を更新しています。ですが、四半期利益は2.1%減益となりました。
その理由については、営業費用が前年度より上昇したことが、営業利益の減益に繋がり、結果的には四半期利益も減益になりました。
次に、具体的な4つのセグメント別の営業収益や営業費用、営業利益を確認します。
営業収益と営業利益のセグメント別の状態
4つある各セクターについて、営業収益と営業費用、営業利益を個別に見ていきます。
4つのセグメントについて、トータルで前年比較すると、営業収益は1,443億円上昇しましたが、営業費用も1,789万円上昇したことにより、差額の営業利益は346億円減少しました。
流動負債が上昇した理由は何だろう?
流動負債が上昇したのは、有利子負債である「短期借入債務」が+0.9兆円(前年比51.4%)になったことが理由です。
それに伴い、全負債合計は前年度よりも+1.1兆円(7.3%)になりました。
個人的な感想
ここまで、数字が続いていて読むのが大変だったと思います(´・ω・`)スミマセン
ここからは、決算の感想や、NTTの取り組みについてご紹介しますので、引き続きよろしくお願いしますm(__)m
今回の決算について
四半期利益は-2.1%となりましたが、私は問題ない決算だと思います。
※決算日翌日の株価も大きく下がっていない事もあり、私は一時的なマイナスだと思っています。
今回は、営業費用が高くなっていたので、今後は企業努力により抑えることで、営業利益の上昇とともに、最終利益も増えると思っています。
NTTの今後の取り組みについて
2023年3Qの決算説明資料のトピックスで、私の中で期待している取組みを確認しましたので、ご紹介します(*^^)v
IOWN APNによる分散型データセンターの実現
2024年度から、地域のデータセンターを、IOWNによる新しい通信ネットワークをAPNで接続し、「分散型データセンター」を構築していきます。
APN(オールフォトニクス・ネットワーク)とは、通信ネットワークのすべての区間で光波長を占有することで「大容量」「低遅延」「低消費電力」を実現する、新しい通信ネットワーク。
出典:NTT西日本『APN IWON 1.0』
データセンターは、立地場所の安全性や災害時の復旧、セキュリティが厳重に守られていることから、各企業にとって重要なサーバーや大型計算機を運用するのにとても向いています。
また、働き方がオフィス出社からテレワークになることでVPN用のサーバー構築や、オフィスの「フリーアドレス化」を実現するために、データセンターを活用することも増えると思います。
ただ、サーバーに接続した際に、少しの遅延が発生するだけでも作業効率や生産性が落ちてしまいます。また、サーバーや大型計算機には大量の電力が必要なため、環境に優しくないです。
そこで、離れたデータセンター間を、APNの特性(超高速・超低遅延・低消費電力)で連携できれば、上記の問題点も解決でき、今後ニーズが高まる取り組みだと思いますので期待しています(*^^)v
グリーントランスフォーメーション(GX)分野の新たな取り組み
NTTは、GX分野の取り組み強化に向け、新たなソリューションブランド「NTT G × Inno(エヌティティ ジーノ)」を立ち上げました。
具体的な取り組みとして、NTTグループとパートナーの技術やソリューションを活用し、脱炭素化(カーボンニュートラル)実現を目指していきます。
一例として、NTTデータの温室効果ガス排出量可視化のプラットフォーム「C-Turtle」をNTTグループ全社に導入します。
今後もNTTのカーボンニュートラルへの取り組みについて応援したいと思います!
株価について
決算日の株価について記録したいと思います(*^^)v
決算日の2024年2月8日終値は179.3円です。翌日の2月9日の終値は180.8円と、前日終値よりも1.5円高くなっています。
今回の決算で四半期利益が-2.1%減少しましたが、株価に影響していない結果となりました。IOWN構想への期待や、新NISAで買いたい銘柄であることなど、NTTの株式を保有したい方は多くいらっしゃると思います。
今後も株価を見守りつつ、タイミングを見て買いたいと思います。
13期連続増配!
NTTの配当金について、2010から現在まで、13年連続増配中です。
配当実績について、表にまとめました♪
配当金(円) | 増配額(円) | 配当性向(%) | |
---|---|---|---|
2010年 | 1.2 | 0(2009年も1.2) | 31.1 |
2011年 | 1.4 | 0.2 | 35.9 |
2012年 | 1.6 | 0.2 | 37.2 |
2013年 | 1.7 | 0.1 | 33.4 |
2014年 | 1.8 | 0.1 | 38.0 |
2015年 | 2.2 | 0.4 | 31.4 |
2016年 | 2.4 | 0.2 | 30.7 |
2017年 | 3 | 0.6 | 33.3 |
2018年 | 3.6 | 0.6 | 40.9 |
2019年 | 3.8 | 0.2 | 41.1 |
2020年 | 4.2 | 0.4 | 42.3 |
2021年 | 4.6 | 0.4 | 34.9 |
2022年 | 4.8 | 0.2 | 34.5 |
2023年 | 5 | 0.2 | - |
配当性向は、高くて42.3%で、安心できる値だと思います。
今後も継続的に増配していくと思いますので、長期保有しながら、配当を貰い続けたいと思います( *´艸`)
おわりに
本記事をご覧いただき、ありがとうございました!
今回の決算では、四半期利益が減益になりましたが、株価への影響が少なく、NTTの株式を購入したい方が多く、期待されていることが分かりました。
次回は、2023年度本決算になります。営業費用の上昇が改善されるのか、また、株価がどのように推移するのか、確認したいと思います!
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NTTの銘柄紹介記事もあります( *´艸`)