うさたんの投資ブログ

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決算分析【JACリクルートメント/2023年本決算】(決算日:2024/2/14)

はじめに

 

こんにちは!うさたんです♪

 

JACリクルートメント(以下「JAC」という)の2023年度の本決算が発表されました。

 

本記事では、JACの2023年度本決算について簡単に分析を行いたいと思います。

 

JACの公式HPはこちらです(*^^)v

corp.jac-recruitment.jp

 

 

決算の概要について

 

本記事の結論について、先にお伝えします(*^^)v

 

結論

2023年度の本決算は、最高に良かった!

1.連結経営成績(営業利益や当期純利益等)が、過去5年間で最も高くなった
2.自己資本比率が2.6%上昇し、安全性が高くなった
3.営業CFが前期より、11.7億円高くなり、キャッシュが増えた
4.今期の営業利益率やROE等の各指標について、高水準になっている
5.来期の配当金(予想)について、26円となり、前期よりも3.5円増配
6.来期の連結業績予想は、今期よりも10%以上高くなることを予想している

 

経営成績(損益計算書

 

JACの過去5年間の経営成績(簡易版の損益計算書)の表を作成しました♪
※表の右側の推移の通り、今期が過去5年間で最も高い値になりました(*^^)v

 

売上高

 

2023年度の売上高は、過去5年間の中で最も高くなりました。前年度と比較すると、13.3%上昇しました。2020年から順調に売上高が伸びています。

 

JACには「国内人材紹介事業」と「国内求人広告事業」、「海外事業」の三つのセグメントがあります。各セグメントの過去5年間の売上高を見てみましょう。

 

各セグメント 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 前年同期比 構成比
国内人材紹介事業 20,846 19,394 22,273 26,726 30,475 +14.03% 88.40%
国内求人広告事業 347 228 246 356 322 -9.55% 0.93%
海外事業 2,976 1,991 2,332 3,351 3,677 +9.73% 10.67%
合計 24,170 21,614 24,852 30,435 34,475 +13.27% 100%

※単位:百万円

 

国内人材紹介事業は、コンサルタントの増員を行い、組織体制の強化を図ることで、前年より14.03%上昇しました。
※3つのセグメントの中で、最も高い売上高になっています。

 

国内求人広告事業は、外資系企業の採用抑制が長期化している影響で、前年より-9.55%減少しました。

 

海外事業は、欧米諸国における業績が好調で、前年より9.73%上昇しました。
中国経済の失速感に伴い、2023年9月に香港の拠点撤退を行い、中国における営業活動を終了しました。

 

各セグメントの構成比は次のグラフとなります。

※うさたん作成

 

構成比について、国内人材紹介事業の構成比が88.4%となっています。海外事業も10.7%となり、今後ますます海外事業も展開していくと思います。

 

各セグメントの売上高がとても高く、JACの国内人材紹介事業のニーズの高さがわかります(∩´∀`)∩

 

 

営業利益

 

2023年度の営業利益は、82.1億円で、前年の70.4億より11.7億円(16.6%)上昇しました。

 

コンサルタント等の増員に伴い、人件費等の販管費が増えましたが、それ以上に売上高が増益したことにより、営業利益も増益しました。

 

当期純利益


各利益が増益したことにより、最終利益である当期純利益は、前年より9.4億円(18.9%)増益しました。

 

当期純利益が増益することは、配当金の原資にもなります。投資家や株主にはとても嬉しいです(*^^)v

 

財政状態(貸借対照表

 

JACの過去5年間の財政状態(貸借対照表)について、簡単な表を作成しました♪

 

資産や負債、純資産の増減で気になるところ

 

資産の「流動資産」が前年より8.7%上昇しました。主な理由は、「現金及び預金」が前年より18.8億円(12.7%)上昇したことです。

 

負債の「固定負債」が前年より-26.4%減少しました。主な理由は、「その他」が前年より0.9億円(-27.3%)減少したことです。

ポイント!有利子負債が0についてJACは、過去5年間で有利子負債が0で、レバレッジを使っていないことがわかります。

レバレッジ無しで、とても高いROEを出しているので、稼ぐ力が高いと思いました!

有利子負債0は、私個人的には、とても安心して株式保有できます(*^^)v

 

純資産が前年より16.3億円上昇しました。主な理由は、「株主資本」が前年より15.1億円(9.83%)上昇したことです。

 

キャッシュ・フロー

JACの過去5年間のキャッシュ・フローについて、簡単な表を作成しました♪

 

営業CFの増減で気になるところ

 

営業CFは、前年より11.7億円上昇しました。主な理由は、「税金等調整前当期純利益」や「売上債権の増減額」が前年より上昇したことです。キャッシュが年々上昇しているので、いざという時のキャッシュが多く、安全性が高いことがわかります。

 

投資CFの増減で気になるところ

 

投資CFは、前年より4.8億円減少しました。設備投資の資金需要が少ない人材紹介事業を中核ビジネスとしているため、少ない設備投資で高い利益を出せることは、JACの強みだと思います。

 

財務CFの増減で気になるところ

 

財務CFは、前年より16.6億円上昇しました。主な理由は、「配当金の支払額」や「自己株式の取得による支出」が前年より上昇したことです。株主還元に力を入れていることがわかります♪

 

各指標

 

過去5年間の各指標の表を作成しました♪

 

収益性分析

 

JACの分析をしていて、収益性の高さにとても驚きました。各指標について、全て前年度よりも高くなりました。
収益性が高い事で、今後ますます利益増益が期待できます。それに伴い配当金や自社株買い等の積極的な株主還元も期待できますので、株主としてとても嬉しいです( *´艸`)

 

売上総利益

過去5年間で大きな上昇はしていないことがわかります。「国内求人広告事業」の外資系企業の採用抑制が長期化していて売上高が減少していますので、採用抑制が解消後、更に売上高が伸びると思いました。

 

営業利益率

過去5年間で平均23%程と高くなっています。営業利益率の高さから、企業努力によるコストカットや、費用対効果を重視していることが伺えます。

 

私個人的には、JACの営業利益率の高さが魅力的だと思っています。

企業が大きく成長することや、株式を長期保有するのに、営業利益率が高いことが重要だと思っています。

営業利益率が高ければ、その分、当期純利益が年々増加します。それに伴い企業による人材への投資や、私たち株主への還元も多くなり、ますます株価も高くなると思います。

 

ROE

驚異の34.72%となっています。効率的に株主資本を利用して利益を高めていることが分かります。JACが目標とする経営指標として、高いROEを掲げていますので、引き続き、期待したいと思います(*^^)v

 

 

安全性分析

 

 

自己資本比率は、前年より2.64%上昇しました。

 

上記表の純資産(緑色の枠)が大きく、安全性が高まっていることが分かります。

※主に固定負債が減少したことや、純資産の利益剰余金が上昇したことが、自己資本比率が高くなった理由だと思います。

 

今後、不景気が訪れたとしても、安全性が高いため株主として安心して株式保有できると思います(*^^)v

 

成長性分析

 

成長性分析では、資産の増加に伴い、利益も一緒に増益しているか確認します。

 

資産と利益の成長割合の効率性を確認できる「ROA」について見ていきます。

 

2023年度のROAはとても高く、25.42%です。

※効率的に資産から利益を出していることがわかります。

 

より細かな効率性を調べるために、ROAを「総資産回転率(売上÷資産)」と「売上高利益率(利益÷売上)」の二つに分解し、効率性について見てみたいと思います。


ROA分解後の数字について、上記表の「成長性」①総資産回転率と②売上高利益率をご確認くださいm(__)m

1.総資産回転率(売上÷資産)

 ・2022年度 1.38

 ・2023年度 1.47+0.09

2023年度は、前年よりも0.09P上昇している

⇒資産増加に伴い、利益も増益していることがわかる。


2.売上高利益率(利益÷売上)

 ・2022年度 0.17

 ・2023年度 0.17 (0)


前年と2023年度は、変化なし

⇒売上に対する利益の割合は、特に変化していないことがわかる。


上記の結果より、資産を効率的に活用し、高い利益を生み出していることがわかります。

 

 

個人的な感想

 

今回の本決算と来期の見通しについて思う事

 

2023年度本決算について、最高の本決算だったと思います。

高い収益性、特に営業利益率ROEの高さが際立っています。もし5年、10年と継続して高い収益性を維持できれば、今よりも大きく成長すると思います。引き続き、見守りたいと思います(*^^)v


気がかりな点として、2023年3Qにも記載していた国内求人広告事業の「外資系企業の採用抑制が長期化している影響」による売上高減少です。本決算前に、「本決算や来期の見通しに影響するのでは?」と思っていました。

ですが、本決算だけでなく、来期の見通しでも高い売上高予想になりました。引き続き、高い成長に期待したいと思いました。

 

株価について

 

決算日の終値は681円でした。

 

翌日、一時的にストップ高になりました☆
最終的に750円の終値となり、株価の推移からも、良い本決算だと思いました。

 

来期も、今期と同様に高い利益率が期待できるので、併せて株価も上昇していくと思います。

 

配当金

 

配当金について、13年間分について見てみましょう。

  配当金(円) 前年度との差(円)

配当性向(%)

2012 1.25 0.67 29.7
2013 2 0.75 26.8
2014 3.25 1.25 33.1
2015 4.75 1.5 42.7
2016 7.5 2.75 37.9
2017 12.5 5 56
2018 16.25 3.75 68.7
2019 20 3.75 75.9
2020 20 0 180
2021 18.25 -1.75 76.8
2022 20 1.75 65.2
2023 22.5 2.5 60.9
2024(予) 26 3.5 -

(出典:IR BANK)

 

連続増配ではないですが、年々配当金額で高くなってきています。2023年の配当金は、2012年の1.25円から18倍になっています!今後も配当金の増配を期待したいです( *´艸`)

また、2024年の予想配当は、26円で、前年よりも3.5円増配予定です(*^^)v

 

配当金が多くなることは、投資家や株主にはとても嬉しいと思います。JACの株主還元を重視しているのがわかります(∩´∀`)∩

 

配当性向が高いことが気がかり

赤文字になっている2019年から2021年度の配当性向が高くなっています。特に2020年は配当性向が180%と高くなっています。

私個人の考えですが、配当性向は高すぎない方が良いと思っています。

今現在は配当性向が60%程のため、これ以上高くならないか、引き続き確認したいと思いました。

 

 

おわりに

 

本記事をご覧いただき、ありがとうございました!

 

人材紹介事業は、今後ますます需要が高まると思います。私自身、もし転職することがあれば、JACを利用したいと思っています!

 

営業利益率やROE当期純利益等の高い収益性により、継続的な成長についてすごく期待しています(*^^)v

 

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